相続手続き

故人が亡くなられてから4カ月以内に行うべき相続手続きの流れ

2021.05.28
故人が亡くなられてから4カ月以内に行うべき相続手続きの流れ

「相続が発生した場合は、何から始めれば良い?」

遺産相続の手続きは、どなたも初めてのことばかりで何から手を付けてよいか分からず、不安に感じられる方も多いのではないでしょうか?
家族が亡くなり相続が発生した場合にどのような手続きをどのような流れで行うべきか?
事前に知っておくことで、慌てずスムーズに手続きを進めることができます。

今回は、故人が亡くなられてから4カ月以内に行うべき相続手続きの流れについてご紹介いたします。

1.死亡届を提出する

死亡届の届け出人は、戸籍法で定められており「親族・親族以外の同居者・家主・地主・家屋又は土地の管理人・後見人・保佐人・補助人・任意後見人」が該当者となります。(届け出は、法律上「書類作成まで」を意味しており、葬儀社など代理人の提出でも問題はありません。)

死亡の事実を知った日から7日以内(国外にて死亡の場合、その事実を知った日から3カ月以内)に、「故人の死亡地・本籍地」「届出人の所在地」の区役所又は市町村役場のいずれか一カ所へ死亡届を提出します。

2.相続人を確定する

民法第896条「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、 この限りでない。」と定められており、相続手続を行うにあたり、相続人の確定はとても重要となります。

相続人は、「配偶者相続人」と「血族相続人(養子も含まれます。)」の二通りあり、被相続人の戸籍を遡り相続人を確定します。
戸籍の見方はとても難しく、ご自身での確定も不可能ではございませんが、万が一、遺産分割を行うとなった場合一人でも相続人が欠けてしまうと遺産分割が無効となってしまう為、司法書士や弁護士などの専門家にお願いすることをおすすめいたします。

3.相続財産を確定する

「相続財産」とは、民法第民法第896条「相続人は相続開始の時から被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。」と定められていることから、相続人に包括承継される権利義務のことをいいます。

しかし、個人の人格や才能、あるいは個人としての法的な地位、他人が取得または行使することのできない権利である「一身専属権」(例:扶養請求権、親権夫婦間の契約取消権、雇用契約上の労働債務、生活保護受給権等)や、被相続人の死亡によって発生するが、相続人等の固有の権利である生命保険金・死亡退職金等は、相続財産には含まれません。なお、生命保険金・死亡退職金は、相続税ではみなし相続財産として「課税財産」になります。

では、相続財産には、どのようなものが含まれるのでしょうか?
相続財産には、金銭的な価値に変えられるものの全てが含まれます。

例を挙げますと、現金・預金・有価証券・不動産・不動産上の権利・動産などのプラスの財産。
そして、被相続人が残した借金・未払金・葬儀費用などマイナスの財産も相続財産に含まれます。

遺産分割・相続税申告・相続税納付を行うためには、まず相続財産を特定しなければなりません。相続税申告・相続税納付には期限が設けられており、相続開始から10カ月以内と定められています。できる限り早く相続財産の総額を把握することで、遺産分割や相続税申告をスムーズに行うことが可能となります。

4. 単純承認・相続放棄・限定承認

⑴単純承認とは

民法第915条第1項では、「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。」と定められています。

この民法第915条が定めた期間内に限定承認あるいは相続放棄をしなかった場合は、単純承認をしたものとみなされてしまいます。単純承認とは、相続人が相続をする意思表示をすることをいいます。

⑵限定承認とは

限定承認とは、民法第922条によると、「相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすること」をいいます。

限定承認をしようとするときは、第915条第1項の期間内に、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければならない為、期間には十分に気を付けましょう。

⑶相続放棄とは

相続放棄とは、相続人が相続開始による包括承継の効果を全面的に否定する意思表示のことをいいます。相続を放棄したい相続人は、自己のために相続が開始されたことを知って三箇月以内に、家庭裁判所にその旨を申述しなければなりません。

家庭裁判所に必要な書類を提出後、家庭裁判所より「照会書」という書類が送付されます。この「照会書」に記述されている質問に回答し返送。回答が承認されると「相続放棄申述受理通知書」が届きますので、そちらの通知書が届きましたら、相続放棄が正式に認められたこととなります。

5. 準確定申告

準確定申告とは、被相続人の代わりに相続人が行う確定申告のことをいいます。
準確定申告は、被相続人が死亡した年の1月1日から死亡日までに確定した所得金額及び税額を計算して、相続の開始があったことを知った翌日から4カ月以内に申告・納税しなくてはなりません。

6.まとめ

以上が、故人が亡くなられてから4カ月以内に行うべき相続手続きの流れとなります。
上記以外にもまだまだ相続の手続きはございますので、相続手続きを何から始めていいのかわからない方は、まずは専門家へ相談することをお勧めします。