遺産相続

相続税ってなに?どういうときにかかるの?

2019.01.18

身近な人が亡くなった時に、相続とあわせて発生する手続が相続税の申告です。
平成27年に制度が大きく変わり、今まで以上に幅広い方が申告の対象になっていますので、注意が必要です。

1.「相続税」ってなに?

皆さん一度は耳にしたことがあるかと思いますが、そもそも相続税とはどのような税金なのでしょう。

相続税とは、亡くなった方(被相続人)が残した財産を、相続で引き継いだときに課税される税金のことで、引き継いだ財産の額に応じて納める額が決まります。
また、税金がかかってくる財産の範囲は、お墓や仏壇など、いわゆる非課税財産といわれるものを除き、被相続人のすべての財産が相続税の対象となります。

 

2.相続税は全員に課税されるものなの?

相続税には、非課税枠というものがあり、亡くなった方から引き継いだ遺産の総額が、一定の額を超えないときは課税されない決まりになっています。
この、相続税がかかるか、かからないかのボーダーラインとなる金額を「基礎控除額」といい、次のような計算式で算出します。

基礎控除額

課税対象である遺産の総額が基礎控除額を下回っているのであれば、相続税はかかりませんので、相続税申告の必要はありません。

基礎控除額を超えていれば相続税がかかりますので、原則申告が必要になりますが、相続税申告なしで使える特例や控除を使うことで申告がいらない場合もあります。

特例や控除の例

・死亡保険金の非課税
・死亡退職金の非課税
・未成年者控除
・債務や葬式費用の控除 など

この辺りはケースバイケースになりますので、必ず確認をしておきましょう。

 

3.相続税申告はこのような流れで進みます

相続税の申告と納税には期限が定められているため、その期限内に手続を完了させなければなりません。

(1)期限

この期限内に申告書を作成し、被相続人の住所地の税務署に提出をします。
納税についても同じ期限内に、所轄の税務署もしくは最寄りの金融機関の窓口にて現金一括払いで納めます。

 

(2)進め方

相続税申告は、大まかに以下の流れで進みます。
遺言書があるかどうかや、遺言書の形式でやるべきことが若干変わってきますので、注意しておきましょう。

ステップ1 
基礎控除額をもとに、相続税申告が必要かどうかを判断します。

ステップ2
申告が必要な場合は、公正証書遺言があるかを確認します。
・遺言書がない場合:相続人全員で遺産分割協議を行いましょう
・公正証書遺言以外の遺言書の場合:家庭裁判所での検認手続を行いましょう ※別途申立が必要です。

ステップ3
申告書の作成に必要な書類や情報を集め、申告書を作成し、提出します。

申告期限は10ヵ月と聞くと「なんだ、意外と時間がありそうだな」と思われるかもしれませんが、実際は申告に必要な資料を集めたり、隠れている財産がないかを確認したりと、やるべきことが多いため、結構時間がかかるものです。
遺言の検認手続が必要な場合は、裁判所への申立期間も考慮しなければなりませんので、さらに手間と時間がかかります。
「遺産分割でもめて協議がまとまらず、申告期限を過ぎてしまった」「思った以上に相続税が高額で、このままだと納付期限までに現金の準備ができない」など、相続人が予想していなかったトラブルが発生するケースも多々あります。
できるだけ余裕を持って手続に取り掛かりましょう。

 

4.申告や納税をしないとどうなる?

遺産の確認に時間がかかったなど、何らかの事情で10ヵ月の期限内に申告と納税が間に合わなかったらどうなるのでしょうか?
これについては、どのような事情があっても期限は延長してもらえません。
申告をしなければならないということを知らなかった場合でも同様です。

申告期限に間に合わなかったら、本来納めるべき相続税に加えて「延滞税」という利息が発生します。
さらに、申告が遅れたことへの罰則として、「無申告加算税」も課されます。

また、財産の額を低く申告する為にわざと財産を隠すなど、不正に相続税を逃れようとしたな場合は、無申告加算税よりさらに重い「重加算税」が課されることとなり、これは相続税の40%相当額のペナルティーとなります。

期限を過ぎてしまうと、本来納めるべき金額よりも多くの税金を納めなければならず、相続人全員にとってマイナスになってしまいます。
必ず、期限内に申告と納付を完了しましょう。

 

5.まとめ

身近な人の死というのは、ある日突然やってきます。
亡くなった瞬間から相続が発生し、それにともなって相続税の手続きも発生します。
心労が続いて、とてもじゃないけど死後の手続のことまで考えられない・・・という状態になってしまったとしても、期限までに申告や納税の手続きを自らで行わなくてはなりません。
いざ、自分が手続をやらなければならない瞬間に、「知らなかった」では困りますので、事前に理解をしておくことが大切です。

 

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