企業関連

ネットでのビジネスを始める前に知っておきたい法的リスクとポイント

2019.04.24

最近ではインターネットが普及し、家にいながらでも様々な商品が購入でき、翌日には自宅や指定した場所に配達してくれるネットショッピングや、旅行の予定を立てた場合、宿の予約や航空券の手配などをネットで行うことができたりと、大変便利な世の中になってきました。
このようなネットビジネスは個人でも立ち上げることができ、中には多くの利益を生んでいるサービスも見受けられます。
そんなネットビジネスを始めようとする際に重要になるのが、法務です。法に則した認可を得ていなかったために業務停止命令を受けるなどのケースもあり、リスクとなる部分もあります。
今回は、ネットビジネスに必要な認可や、サービスによって異なる法的リスクについて説明します。

1.ビジネスのモデルによって法的リスクは異なる

実店舗において店や商売を始める際には、法律で定められた認可を得なければならないケースがあります。例えば、食品の販売であれば食品衛生法であったり、酒の販売であれば酒税法、旅券発行や宿泊の仲介は旅行業法などです。

これはネット上のビジネスにおいても同様で、ネットビジネス特有でもある仮想通貨を扱うサービスであれば資金決済法、景品表示法であったり、クラウドファンディングであれば出資法などが関係してくることになります。

立ち上げたいビジネスがどのようなものかを考えた際に、どのような認可が必要か、もしその認可を得ずに始めてしまうとどのような法的リスクがあるのか、ということも併せてピックアップし、洗い出すことが重要です。

2.誰と契約し、誰から利益を得るのかを明確に

法的リスクを洗い出す、といってもどうやって行えばよいのでしょうか。
まず、「誰が」「誰に」向けたサービスで、「どんなものを行う」のかを考えましょう。
例えば、ハンドメイド作家の商品を販売するサイトを開設した場合では、以下のようなケースが考えられます。

①事業者である自分と購入希望者で直接売買契約を結び、商品代金も事業者へ支払うケース。商品はハンドメイド作家から購入者へ送られる。

②事業者はハンドメイド作家や商品の紹介をサイトで行う。その商品の購入希望者はハンドメイド作家と売買契約を結び、商品代金は購入希望者がハンドメイド作家へ支払うという仲介型サイトのケース。

①では、商品に不備やクレームがあった場合、購入者と売買契約を結んでいるのは事業者ですから、事業者である自分が責任を負うことになります。

一方、②のケースでは、ハンドメイド作家と購入者が決済まで含んだ契約を結ぶという形になるため、クレーム等は事業者へは届きにくくなります。

法的リスクは①に比べて低いですが、仲介型のサービスには一定程度の規制がありサービス内容や業種によっては不可であることや、既製品をあたかもハンドメイドのように見せかけ、高額で販売していた場合などの違反に対して、事業者である自分はどのように対処すればよいかなど、不安はどちらのケースであっても起こり得るものです。

そのような不安のもととなる、予想される問題をすべて洗い出し、先手を打つことでスムーズにネットビジネスを始められるのです。

3.ネットサービスで異なる法的リスク

2.では商品販売サイトを例に出して説明しましたが、ネットが普及し技術が発展するにしたがって多様なサービスが現れてきました。

やはりサービスごとに法的リスクも異なるので注意する点も様々です。
もし多岐にわたってネット上でサービスを展開していく予定であるなら、サービスごとの特徴を知り、それぞれのリスクも把握しておきましょう。

①ECサイト

現在、実店舗で商品を販売していることを、そのままネットの世界で行うようなサービスです。実店舗では直接商品を見たり触ったりできますが、サイト上では写真や説明文を見て判断し、購入します。

その際に写真と実物のイメージが異なっていると、購入者とのトラブルにつながりかねません。
しかしながら、実物をそっくりそのまま写真にすることは物理的に無理であり、対処法としては会員登録をするタイミングなどで、責任の範囲や返金や返品についての記載をサイト内で示す必要があります。

②ショッピングモールサイト

ECサイトと同じかと思われるかもしれませんが、多くのショッピングモールサイトは「商品を売りたい」販売者と「購入したい」希望者をつなげるサービスで、どちらかと言えば仲介をし、販売者から出店料を得るというような形になるでしょう。
その場合は、販売者と購入希望者間のトラブルについて対処法を考えねばなりません。

③課金制アプリ、WEBサイト

スタートフォンアプリや、会員制(課金制)のWEBサービスを立ち上げる際も、様々なトラブルを想定しなければなりません。

スマートフォンアプリに多く見られるものは、一部のサービスが無料で使用でき、それ以上の機能を追加する場合は有料プランに移行する、というようなものです。

アプリ発売当初に世間へ周知する内容の中に、「すべて無料でできる」などとまぎらしい文言を入れてしまうなどすると、後でトラブルになり得ます。

集客を狙い、事実とは異なる表現をすることは景品表示法違反にもなり、早々に業務停止になることもあるのです。

④その他

他にも2016年頃に問題となったキュレーションサイト、まとめサイト等の著作権問題や、金融商品に関係するサービス等の資金移動業者登録についての問題などもあります。

WEBサービスとして一括りにせず、特徴から考えられるトラブルを洗い出しましょう。

4.まとめ

今回は自分でWEBサービスを立ち上げる際の法的リスクについて考えてみました。
多くはお金が発生した時点でのトラブルです。
商品を準備し、購入者に販売、フォローするまでの流れを考え、予測されるトラブルや法律に関係する部分をよく把握しておきましょう。