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いまさら聞けない?社会保険の基礎知識!

2019.02.20

入社した際に加入する「社会保険」。
社会保険には、様々な種類があるのはご存知でしょうか。社会保険制度について正しい知識を持つことはとても重要なことです。
知っているようで知らない、社会保険について種類や手続きなどをご紹介します。

1.そもそも社会保険とは何だろう

公的な社会保険制度とは、会社などで働く人たちが収入に応じて保険料を出し合い、万が一病気やケガをして医療機関で診療、入院、手術ということになった場合に必要な保険給付を受けることができたり、加齢や障害といた事由が生じた場合に年金給付を受けることができるよう制度化された、国が運営する保険制度のことです。

日々の暮らしの中で、突然の病気やケガ、急な死亡や障害を負ってしまったり、経済的に困ってしまうことがあるかもしれません。
そうした万が一のリスクに備えて、民間の生命保険会社や損害保険会社の医療保険や個人年金等に加入している人たちが数多くいます。ただし、民間の保険は任意加入ですから、すべての人たちが医療保険等によってリスクカバーできているとは限りません。

2.社会保険の趣旨

(1) 社会保険である健康保険・厚生年金は、広く働く人のための保険です。サラリーマンなら皆加入して、生活を保障してもらうことになっています。
(2) 社会保険は、仕事に関連しない私傷病における療養費の給付や、生活保障・老齢による生活保障をするための制度です。なので、業務上の傷病については、適用できないことになっています。
(3) 労働者でない事業主や役員も原則加入となります。つまり、給与所得者は全員加入することになります。

3.社会保険の種類

・会社勤めの人・・・職域保険
・自営業や無職の人・・・地域保険
・公務員など・・・共済保険

社会保険(広義)
職域保険 社会保険(狭義) 健康保険 業務以外のケガや病気、出産育児、死亡などに対し、医療保障・保険給付を行う
厚生年金 老後の生活、障害、死亡に対する保障で、積み立てた金額に応じて老後に年金が受け取れたり、障害を負ったときの障害年金や、死亡時に遺族が年金を受け取れる遺族年金がある
(厚生年金基金にも加入している会社あり)
介護保険 65歳以上の人または40~64歳で特定疾病に該当する病気で要介護度の認定を受けた人が、給付やサービスを受けられる
(会社で扱うのは保険料徴収のみ)
労働保険 労働者災害補償保険
(労災保険)
業務上・通勤上のケガや病気、死亡などに対し医療保障・保険給付を行う
雇用保険 労働者の失業時に、生活の安定と就職促進のために失業等給付を支援する
地域保険 国民健康保険 健康保険と同じような内容
後期高齢者医療制度 75歳以上の医療保険
国民年金 別名「基礎年金」20歳以上60歳未満の国民全員が必ず加入し、定額の保険額を支払う
(職域保険の厚生年金に国民年金も含まれている)
介護保険 一定年齢以上の人が要介護になったときの介護給付
公務員等 私学共済保険 私立学校の職員とその扶養者が対象
国家公務員共済保険 国家公務員とその扶養者が対象
地方公務員共済保険 地方公務員とその扶養者が対象

※新聞・雑誌が使う社会保険の定義
・社会保険・労働保険
・国民健康保険・国民年金・後期高齢者保険
・各種共済保険

上記のすべてを含む総称を社会保険と示すことが多くあるので、内容をしっかり読み取り、どの保険について書かれているのか把握するようにしましょう。

4.社会保険の給付が適用になる範囲

業務上の災害 通勤途上の災害 業務外の災害
健康保険 × ×
厚生年金保険
労災保険 ×

5.会社(事務)が行う手続き

(1)会社が行う手続きは?

上記、3. 社会保険の種類の中の職域保険は会社そのものが適用対象となります。
①雇用保険   ②介護保険(保険料徴収のみ)
③厚生年金保険 ④労働者災害補償保険(労災保険)
⑤雇用保険

(2)社会保険は支店、営業所ごとに加入する

原則として「事業」を単位として成立します。会社そのもの、企業そのものではなく、一つの会社にいくつかの支店や工場がある場合には、原則として支店や工場ごとに保険関係が成立することになります。
※ただし、事業所の規模が小さいあるいは事務処理能力がない、などその独立性が乏しい場合は、直近上位の事業所にまとめたり、一括することもできます。

(3)事務手続き

会社そのものが対象となるため、従業員の入社・退社にともなう手続きや保険給付の請求等の手続き事務は、従業員本人ではなく会社が行わなければなりません。

例えば、従業員に子供が生まれ、会社にその旨が報告されても会社が手続きを怠れば、その子供は被扶養者(被保険者本にから扶養されている人)として健康保険被保険者証が交付されませんし、出産手当金や出産育児一時金という保険給付も受けることができません。
それだけに、社会保険事務の担当者は従業員の法定福利を担う重要な役割を果たす義務があるといえます。

(4)手続きまで手が回らない時は?

やはり社会保険事務を行う部署は総務や人事が主ですが、手続きの手順や方法などすぐには分からない時は、社会保険労務士に顧問についてもらい、社会保険の加入の手続きやその他の労務関係を代行して手続きしてもらえますので、社会保険労務士に相談するのも一つの手かもしれません。
自社で対応する人件費コストと顧問社労士を依頼するコストを比較して、自社に最適な形を考えましょう。